モノレール浜松町駅のあゆみ
モノレール浜松町駅は1964年の開業以降、旅客量の増大並びにJR(国鉄)浜松町駅との乗換え利便性向上のために、幾度となく改良工事を行ってきた。そしてまた新たな駅として歴史を刻んでいくための建替工事に着手し、狭隘な作業環境のもと着実に工事を進めている。
■国鉄(現JR)浜松町駅とを結ぶ跨線橋
モノレールビルは国鉄浜松町駅南口として機能することになった
■ホーム延伸
増加する輸送旅客の対応として90m列車の運行をするためにホームを延伸し平日の輸送力は12%向上した
■南口増築
羽田新線開業による航空旅客の増加や天王洲アイル駅周辺開発による利用者の急増に対し混雑緩和、旅客流動の円滑化を図るために南口改札が開業した
■JR浜松町駅との新連絡通路
JR浜松町駅南口改札階とモノレール中央改札階をフラットに結ぶ新連絡通路が完成し利便性が大幅に向上した
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【国鉄浜松町駅とを結ぶ跨線橋(1966年)】
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【ホーム延伸(1974年)】
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【南口増築(1996年)】
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【新連絡通路イメージ図(2003年)】
東京モノレール開業からのあゆみ
1962年〜 モノレール羽田線着手
1962年(昭和37年)12月、羽田空港〜浜松町間約13.1km区間の工事基本請負契約が締結され、翌年4月17日、分割工事施工について認可され工事に着手した。東京オリンピック開催まで1年5ヵ月という短期間での完成を目指し、工事は一斉に進められた。
■シールド工法
鉄製の円筒内に空気を注入して圧力を加え、ジャッキを推し進めながらトンネル本体を組み立てる工法(地上が絶対安全を要する滑走路であるため採用された)
■ディビダーク工法
海上交通の頻繁な箇所では足場を組むことが困難なため、橋脚の両側に左右のバランスをとりながら、PSコンクリートの片持ち梁を張り出していく工法
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【シールド工法(旧B滑走路地下トンネル)】
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【ディビダーク工法】
1964年 モノレール羽田線開業
全線試運転終了後の1964年(昭和39年)9月16日浜松町駅ビルにて竣工式・開通式が行われ、 1963年5月の起工式から1年4ヵ月、東京オリンピック開催まであと23日に迫った翌17日東京モノレール羽田線は開業した。
交通渋滞時には1時間以上を要した羽田空港〜都心間が15分に短縮され、迅速かつ快適な移動が実現した。当時、モノレール羽田線の開通は「日本に交通革命をもたらすもの」とされた。
■開業当初
オリンピックムードと新交通機関の珍しさから、休日には最高5万5千人/日という盛況ぶりであった
■浜松町駅周辺
まだ周辺には高層ビルはなく、旧芝離宮恩賜庭園から浜松町駅ビルの奥に東京タワーを望むことができた
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【モノレール羽田線の開通式】
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【開業時の浜松町駅周辺】
1960年代後半〜現在

1960年代後半〜80年代 航空機時代の到来と沿線開発
国内線航空旅客は、地方空港の整備が進みジェット機の就航が可能になったことや、航空機の大型化による輸送力の増大等の要因により輸送量が増えてきた。また開業当初は海上を走るモノレールであったが、月日とともに埋め立て工事が進み沿線開発が進んだ。
■大井競馬場前駅<1965年5月開業>
最初の中間駅として開業、当初は海上面にある駅として注目された
■羽田整備場(現整備場)駅<1967年3月開業>
第2の中間駅として開業、航空機整備関係者を通勤客として迎え入れた
■新平和島(現流通センター)駅<1969年12月開業>
ホームが道路上にあり、支柱が中央分離帯にある都市モノレールの理想形となるモデル駅となった
■昭和島駅<1985年2月開業>
近隣住民からの駅設置要望があったころから、利便性向上を目的として開業した
1990年代〜現在 「第二の創業」羽田新線の開業
1978年の成田空港開港により、国際線のほとんどは羽田から成田へ移された。その後羽田空港沖合展開事業と共に、90年代後半になると都心へのアクセスが便利な羽田への再就航を求める声が高まり2010年10月、4本目の滑走路完成と同時に羽田空港は国際化となった。
■天王洲アイル駅<1992年6月開業>
当社初の請願駅として開業
■羽田空港(現羽田空港第1ターミナル)駅<1993年9月開業>
新旅客ターミナル(現羽田空港第1旅客ターミナル)供用開始に合わせて開業
■羽田空港第2ビル駅(現羽田空港第2ターミナル)<2004年12月開業>
羽田空港第2旅客ターミナル供用開始に合わせて開業
■羽田空港国際線ビル(現羽田空港第3ターミナル)駅<2010年10月開業>
新国際線旅客ターミナルの供用開始に合わせて開業
モノレール浜松町駅建替計画
「劇場のような駅」をコンセプトにドラマチックな仕掛けを内部空間に設けている広場から一歩踏み入れるとそこは劇場 旅の高揚感を高めるコンコースからエスカレーターを過ぎると乗るたびにドラマがある「東京モノレールシアター」が始まる
東京モノレール ブランドコンセプト
「Tokyo Monorail Theater」 乗るたびにドラマがある
お客さまは単なる移動では味わうことができない「満足」「感動」を感じていただけるよう、お客さまは観客、社員はキャスト、車両や駅舎は舞台として、この1本1本を「シアター」と見立てて、お客さまとともに舞台を創り上げてまいります


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【エスカレーター】
自然光をスポットライトのように取り込む吹き抜け空間 -
【ホーム】
旅へ出発する高揚感を掻き立てる光によるドラマチックな空間 -
【改札外コンコース】
様々な方面から人々が行き交う賑わいのある場にふさわしい開放的な空間 -
【ホーム】
到着したお客さまを迎え入れる和のぬくもりのある空間 -
【改札内コンコース】
劇場のホワイエを模した設えによる居心地の良い空間 -
【外観イメージ(北側から望む)】
モノレール浜松町駅建替計画施設概要
施設概要
所在地 | 東京都港区浜松町2-4-12 |
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延べ面積 | 約10,800u |
敷地面積 | 約5,300u |
構造 | 鉄筋コンクリート造(ホーム上屋は鉄骨造) |
階数 | 地上5階 |
主な用途 | モノレール駅、歩行者広場、商業施設(2階、3階並びにホーム階の一部) |
設計 | 株式会社トーニチコンサルタント 株式会社JR東日本建築設計 |
施工 | 鹿島建設株式会社 |

浜松町駅西口地区開発概要
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- 【浜松町駅西口再開発の全体像】
- 浜松町駅西口エリアにはA街区、B街区、C街区にわたり約18万uのオフィス、ホテル、商業施設、カンファレンス、医療施設、観光プレ体験施設、住宅、芸術センターといった多種多様な機能が整備され、日本と世界をつなぐ”一歩目“として相応しいエリアになります。
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- 【配置図】
- 再開発エリア全体で立体的なランドスケープ計画を行い、旧芝離宮恩賜庭園と対をなす庭園を作りだします。
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- 【様々な交通機関をスムーズにつなぐ断面計画】
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- 【開発エリア一帯が駅の改札からシームレスにつながる動線計画】
モノレール浜松町駅建替施工計画
モノレールの運行は止めずに旅客動線を切替え、駅の機能を移転しながら現位置で建て替えを実施いたします
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- 【施工ステップ】
- ※計画段階のものであり、今後変更になる可能性があります
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- 【全体施工計画】