モノレールの特徴

10000形車両

「10000形」は、「2000形」を基本に、“スマートモノレール”をコンセプトに新たに設計しました。羽田アクセスとして国内のお客さまはもちろん、海外からのお客さまのニーズにお応えするため、車内にはスーツケース用の置場を充実するほか、インテリアには、座席や車両間貫通扉などに「和」のおもてなしを演出するデザインを採用しました。情報サービスでは、4カ国語表示にも対応可能な案内用液晶ディスプレイを各ドア上部に設置し、わかりやすい案内表示を行っています。より“スマート”に、そして“安心”にご利用いただけるよう、車内設備を充実いたしました。
そのほか、人と環境に優しい“スマート”な車両を目指す工夫として、安全性向上に加え冷房能力を高めるため、車両間の仕切りとしてガラスドアを採用し、車内の快適性向上を図るなど「省エネルギー性」、「環境性」にもこだわり、最新技術を積極的に採用しました。

新型車両イメージ画像
コンセプトのイメージ画像
10000形
編成 6両編成(4M2T)
導入時期 2014年7月
保有両数 8編成48両(2024年4月現在)
最大寸法
長さ×幅×高さ(mm)
先頭車 16,400×3,038×4,362
中間車 15,200×3,038×4,362
座席 先頭車 セミクロスシート、ロングシート
中間車 クロスシート、ロングシート、簡易シート
営業最高速度 80km/h
構体 アルミ合金
台車 2軸ボギーボルスタレス跨座型台車
制御装置 VVVFインバータ制御装置
補助電源装置 静止型インバータ装置
信号保安装置 ATC装置(車内信号式)
車両情報
制御装置
制御系伝送、モニタ系伝送機能
(自動点検、運転状況記録装置機能付)
案内表示装置 LCD(17インチワイド画面)

技術紹介

シーサス転てつ器

シーサス転てつ器のイメージ

モノレールの転てつ器には「可とう式転てつ器」と「関節式転てつ器」があり、さらに転てつ方向数により2差から5差までの分岐ができます。さらに効率的な保守と信頼性向上のため数々の改良と更新が行われてきました。なかでも研究に長年の歳月を費やして誕生したのが「シーサス転てつ器」です。まさに転てつ器開発技術の集大成ともいえるもの。関節可とう式の採用、高速転換の実現(運転時隔の短縮)、常時転換状況を監視するモニタリング装置の設置など、数々の技術が採り入れられ、安全輸送の要として活躍しています。


シーサス転てつ器全景

合成軌道桁

合成軌道桁のイメージ

羽田沖合展開事業の延伸線の軌道桁には、当社が独自に開発した「合成軌道桁」を採り入れました。走行面のスリップ・スキッドを解消し、軌道の疲労をほとんどなくしました。また、剛性が比較的大きいため、軌道桁のたわみも少なく、走行性がよく、振動や騒音の低減、快適な乗り心地を実現しました。


PC軌道桁

PC軌道桁のイメージ

PC軌道桁(プレストレストコンクリート軌道桁)は跨座式モノレールの軌道桁の標準構造で当社の標準桁は20mです。在来線区間では工期短縮の必要性から、フレシネ、レオバ、ディビダーグという3つのプレストレスト方式を採用しましたが、新線区間についてはフレジネ方式に統一しました。跨座式モノレールの軌道桁は、軌道桁そのものを車両が走行するため、軌道桁の製作精度、架設調整の状況が直接乗り心地に影響を与えることとなります。従って製作段階では高精度の製作技術が要求されると共に、架設後は隣接する軌道桁と段違い、喰い違い等が生じない様に、ミリ単位で軌道桁の位置を調整する技術が必要となり、これらのノウハウは、北九州をはじめ大阪、多摩等の様々な都市モノレールにも生かされています。


PC軌道桁の概要
形状 標準桁長 L=20m
断面 W=0.8m H=1.40m
平面線形 W=0.8m H=1.40m
縦断線形 最小曲線半径 R=1000m
カント(片こう配) 最大12%
重量 L=20mのとき約42t
構造 形式 ポストテンション単純桁(中空)、フレシネ工法
材料 コンクリートσck=45N/mm2
PC鋼線127
鉄筋SD34
支承 形式 ピン固定式、ローラー可動
材質(主要部) SCW480
伸縮継手 形式 フィンガープレート(FP)
材質(主要部) SS400
主な添架物 電車線 AI/sus複合剛体電車線
信号線 ATC/TD用信号ループ線
ケーブルラック

PC軌道桁の概要

軌道整備

軌道の整備は工作車(写真)で行い、その内容は伸縮継目板の点検・補修からミリ単位で行う軌道桁の据付調整まで多岐に亘ります。また、コンピュータで軌道の状態をデータ処理する軌道検測車も導入し、軌道の保守をより迅速・確実に行っております。

バッテリー車

バッテリー車のイメージ

ディーゼルエンジン車

ディーゼルエンジン車のイメージ


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